その隣にはいつも、Champion〔チャンピオン〕があった

アリカのカレッジスポーツは、プロスポーツと比肩するほどの人気があり、大学の収入源にもなっている。
特にアメリカンフットボールやバスケットボールの人気は高く、知名度の高い大学や実力校の試合ともなれば全米ネットワークでテレビ放送されほど。
ある調査機関の調べでは、その視聴率はMLBにも引けを取らないとか。そんな背景を語るうえで看過できないブランドがある。

スウェットアイテムの質で決まったブランドの価値

『チャンピオン』が誕生したのは1919年。サイモン・フェインブルームがニューヨーク州のロチェスターに設立したニッカーボッカー
・ニッティング
・カンパニー社が原点である。サイモンの意志はそのまま息子のエイプとウィリアムのフェインブルーム兄弟へと継承。
チャンピオン・ニッティング
・ミルズ社へ改名後、セーターのほか肌着やソックスを製造し市場において確かな評価を獲得していく。
その後、屋外労働者用に開発した防寒用ウール下着が米軍の目に留まり、米軍アカデミーの運動用ウェアとして採用。これが、スウェットアイテムの走りとされている。

その名を知らしめたカレッジとの歩み

1930年代には、Tシャツやスウェットシャツにナンバーや大学名をプリントする技術を開発。
それは、大学側からの「生徒へ貸し与えていたアイテムを回収したい」との要望に応えるものだった。
1939年には海軍からの要望によりリバーシブルのTシャツも製作。
革新的なアイデアは、Tシャツのファッション的価値を高める足がかりとなった。そんなチャンピオンの“Tシャツ”で欠かせないモデルがT1011（ティーテンイレブン）。
素材の調達や生地、縫製とすべてメイドインUSAにこだわり仕上げられている。
そのこだわりは長い時を経た今でも変わらない。アメリカンコットンのドライな感触は肌離れがよくサラッとした着心地を誘発する。

コスパに優れるもうひとつの大定番

チャンピオンのクオリティを示す一枚として“オーセンティック”も欠かせない。
質の高いアメリカ産コットンのカラッとした着心地とコットンならではの触感。
その上、肉厚で耐久性にも優れるものだから、着古して味を追求することだって可能。
さらに値段もお手ごろとなれば、様々なカラーを大人買いするのも悪くない。
ちなみに、ブランドのアイコンとなる頭文字の“C”をとったロゴが現在のマークに落ち着いたのは1969年。袖にも“C”がつくようになるのは1984年からである。そうしたタグの変遷を見るのも楽しいかもしれない。

スポーツシーンで残した確かな実績

スウェットしかり、スニーカーしかり。
スポーツとファッションの親和性を立証する事例は枚挙に暇がない。『チャンピオン』のTシャツはそのオリジンといっても過言ではないかもしれない。
いわば開拓者。野球選手でいえば野茂英雄、バスケットボール選手でいえば八村塁といったところか。
とにかく、その功績は時を経ても色褪せない。
チャンピオン Tが今なお両シーンにとって不可欠な存在であることからも、それは分かるでしょ？

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