今や世界に誇る日本企業、ファーストリテイリングが展開する「ユニクロ」。地方の小さな紳士服店からスタートし、安価なカジュアル衣料店に、そして製造小売業に進出し、現在の地位を築き上げました。現在はZARAに次いで世界第二位のアパレル企業で、今後世界一となる日も遠くないでしょう。
手頃な価格ながら驚くほど品質に優れている、これが現在の一般的なユニクロに対しての印象ですが、正直どこか盲目的になっている部分もあるでしょう。もっともっとユニクロと並ぶような素晴らしい商品が市場には眠っているはず。
そこで目をつけたのが、あるブランドからこの秋冬にリリースされたばかりの新製品たち。今回から数回にわたり、ユニクロのアイテムたちと比較していきますよ!
機能性に特化したglimmerのウェア
今回ユニクロと相対するブランドは「glimmer(グリマー)」。このCASUAL NOTEでは何度か登場しているので、ご存知の方も多いかもしれませんが、念の為簡単に解説を。
glimmerは、プリントTシャツの定番である「Printstar(プリントスター)」を運営するトムスが手掛けているブランドの一つ。特に機能性に特化し、スポーツやアウトドアシーンで活躍してくれるアクティブウェアをを充実させたブランドとなっています。
そんなglimmerがリリースした2020秋冬の新作はこれまでの機能性はそのままに、よりスタイリッシュで街使いできそうなアイテムが沢山。
今回比較するのはフリース
まず比較するのは秋冬に大活躍するフリース。今となってはユニクロの看板商品としてダウンやアンクルパンツなど様々なアイテムがありますが、一番世間に認知されているのはフリースでしょう。
それもそのはずで、ユニクロでは1994年に発売開始した超ロングセラー商品。もともとはアウトドアウェアとして用いられてきたフリースを安価で、気軽に着用できる服として打ち出したのは、他でもないユニクロなのです。
今回はそんな歴史あるアイテムに、glimmerが挑みます。
UNIQLO「フリースフルジップジャケット」
毎年、細かにアップデートされながらリリースされ続けているユニクロのフリース。現在もいくつかのモデルが発売されていますが、今回は「フリースフルジップジャケット」をチョイス。
生地感、シルエット/デザイン、価格の3点から見ていきたいと思います。
生地感
長らくユニクロのフリースには触れてこなかったので、本当に久しぶり。まず、触ってみて感じるのは生地のふわふわとした優しい質感。数年前購入したときよりも、さらにごわつきが減っています。
驚くほど、キメが細かくなめらか。今回選んだ薄いグレーの色味もしっかり深みがあり安っぽさは感じません。
★ ★ ★ ★ ★ (5/5)
シルエット/デザイン
実際に着用してシルエットもチェック。175cmの細身体型でMサイズを着用。アウター使いも、コートのインナー使いもできそうなジャストのサイズ感。
しかし、ユニクロの言うLifeWearを強く意識しているためか、ファッション的な要素は少なめ。老若男女誰も着やすく調整されている印象です。
金具に引き手が付いていているのは好印象。
ポケットも裾と同様にリブ仕様。デザインのアクセントなのでしょうが、個人的にここはリブじゃなく共地で良かったかな。
全体的にはザ・ベーシックなシルエットということでこちらは星3点。とはいえ、決して低いわけではなくファッション着として着るのであればもう少しメリハリが欲しかったなということです。
★ ★ ★ ☆ ☆ (3/5)
価格
価格は定価で1,990円(+税)。カラーバリエーションも12色で、サイズもXS〜4XLまで、さらに日本中どこでも手に入る。素材のバランスとこれらを加味していくと、やっぱり1,990円は安すぎます。
単なるTシャツの生地よりも原価がかかるはずなのに、ほとんど変わらない価格で提供できるのは本当にすごい。単純に防寒目的で着るなら、個人的にはこのフリースを選ぶと思います。
★ ★ ★ ★ ★ (5/5)
glimmer「リフレクフリースジャケット」
glimmerの新商品「リフレクフリースジャケット」。ユニクロに比べると、デザイン性がありますね。こちらもなかなか期待できそうです。
生地感
さて、まずは生地感から。こちらもふわっと質感。ただ、ユニクロに比べるときめ細やかさはやや劣ります。とはいえ、いやなひっかかりやゴワつきはないので、肌触りも良好です。
★ ★ ★ ☆ ☆ (3/5)
シルエット/デザイン
着用してみました。同じグレーですが、ユニクロより薄く、ちょっと青みがある印象。
先ほどのユニクロと比べるとやや肩周りにゆとりがある印象。襟も立ちがよく顔周りの印象も良い感じ。
デザイン面で最も特徴的なのが胸元のポケット。このディティールはアウトドアブランドがよく取り入れていますね。見た目のアクセントとしても、機能としても優れています。
ポケットの生地はボディと共通ではなくナイロン地。この部分にプリントできるのは、glimmerならでは。
裾、袖の部分はバインダー仕様で、すっきりとした印象に。
★ ★ ★ ★ ☆ (4/5)
価格
価格は1,990円(Tshirt.st販売価格、執筆当時)。ユニクロと同価格帯ということで、こちらもコストパフォーマンスはなかなか。
★ ★ ★ ★ ☆ (4/5)
勝者は…ユニクロ!
13点と11点ということで、まずファーストラウンドはユニクロに軍配!やはり、20年以上フリースを作り続けてきたユニクロの技術力は素晴らしい。
とはいえ、先程も述べたとおりファッション要素が少ないアイテムではあるので、普段のコーディネートに取り入れるのはやや難しさも。
そういった点では、glimmerはさっと羽織ってもサマになる印象。1サイズ2サイズ大きく着用すれば、より今風に着こなせるはず。
機能性のユニクロ、ファッション性のglimmerといった感じで使い分けもできそう。ぜひ購入の際は参考にしていただければと思います。
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